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Supabase vs Firebase徹底比較 — 個人開発に最適なBaaSの選び方【2026年最新】

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Supabase vs Firebase徹底比較 — 個人開発に最適なBaaSの選び方【2026年最新】

「個人開発のバックエンドにSupabaseFirebase、どちらを選ぶべき?」——これはShiftBの無料相談会で毎月30件以上寄せられる質問です。

どちらもBaaS(Backend as a Service)として人気ですが、データベースの設計思想・料金体系・エコシステムが根本的に異なります。 選択を間違えると、開発の途中で移行が必要になり数十時間のロスが発生するケースも珍しくありません。

この記事では、ShiftBで142名以上の受講生の個人開発をサポートし、両プラットフォームを実プロダクトで使い比べてきた筆者が、8つの観点からSupabaseとFirebaseを徹底比較します。料金シミュレーション・ユースケース別の選び方・移行ガイドまで、この1記事を読めば自分に最適なBaaSを迷わず選べる構成です。

この記事を書いた人:立川修平(ぶべ)

  • ShiftB校長。受講生142名の個人開発をサポートし、Supabase採用率82%の実績データを保有
  • Supabase・Firebaseの両方を実プロダクトで使い比べ、5件以上の移行プロジェクトを支援
  • SNSフォロワー計3万人超。個人開発の技術選定・BaaS活用の情報を毎日発信

SupabaseとFirebaseとは?BaaSの基本を理解する

BaaS(Backend as a Service)とは何か

BaaS(Backend as a Service)とは、アプリ開発に必要なバックエンド機能——データベース・認証・ファイルストレージ・サーバーレス関数などをクラウドサービスとして提供するプラットフォームです。自前でサーバーを構築・運用する必要がなく、 個人開発者にとっては開発時間を50〜80%削減できる強力な選択肢です。

ShiftBの受講生データでは、バックエンドを自前で構築した場合の平均所要時間は約40時間。BaaSを使えばこれが8〜12時間に短縮されます。残りの時間をUI/UX設計やマーケティングに充てられるため、 個人開発の成功率が大きく向上します。

Supabaseの概要 — オープンソースのFirebase代替

Supabaseは2020年に設立されたオープンソースのBaaSプラットフォームです。「The Open Source Firebase Alternative」を掲げ、PostgreSQLベースのリレーショナルデータベースを中核に、 認証・ストレージ・Edge Functions・リアルタイム通信・ベクトル検索(pgvector)を統合しています。

2024年にシリーズDで2億ドルを調達し、GitHub Starは78,000超。2026年現在、世界で100万以上のプロジェクトで利用されています。日本でも個人開発者やスタートアップを中心に 採用が急拡大しており、ShiftB受講生の82%がSupabaseを採用しています。

Firebaseの概要 — Googleが提供するモバイル開発基盤

Firebaseは2014年にGoogleが買収したBaaSプラットフォームで、10年以上の歴史を持つ業界のスタンダードです。NoSQLデータベース(Firestore / Realtime Database)を中核に、Authentication・Cloud Storage・Cloud Functions・Hosting・Cloud Messagingなど、20以上のサービスを統合しています。

Google Cloudとのシームレスな連携が最大の強みで、特にモバイルアプリ開発では圧倒的な実績があります。Firebaseを採用しているアプリは世界で数百万にのぼり、Android/iOS両方のネイティブSDKが充実しています。

両者の根本的な思想の違い

SupabaseとFirebaseの最も重要な違いは設計思想にあります。

観点SupabaseFirebase
データベースPostgreSQL(リレーショナル)Firestore / RTDB(NoSQL)
オープンソース完全オープンソース(セルフホスト可)プロプライエタリ(Google Cloud依存)
クエリ言語SQL(標準SQL完全対応)独自クエリAPI
ベンダーロックイン低(PostgreSQLなのでいつでも移行可能)高(Firestoreのデータ構造は独自)
主なターゲットWebアプリ・SaaS・個人開発モバイルアプリ・プロトタイプ
SupabaseとFirebaseのアーキテクチャ比較図

データベース比較 — PostgreSQLとNoSQLの決定的な違い

PostgreSQL vs Firestore — データモデルの違い

SupabaseはPostgreSQLをそのまま使います。テーブル・カラム・リレーション・外部キー制約など、 RDBMSの全機能が利用可能です。一方、FirebaseのFirestoreはドキュメント指向のNoSQLデータベースで、コレクションとドキュメントの階層構造でデータを管理します。

個人開発で作るWebサービス——ToDoアプリ、SaaS、ECサイト、マッチングサービスなど——は ほとんどの場合、ユーザーと投稿、注文と商品、プロジェクトとタスクのようにエンティティ同士のリレーションが存在します。このようなデータにはリレーショナルデータベースが自然にフィットします。

クエリの柔軟性 — SQLの圧倒的な優位性

SQLは50年以上の歴史を持つ標準的なクエリ言語で、JOIN・サブクエリ・ウィンドウ関数・CTE(Common Table Expression)など、あらゆる集計・分析がデータベースレベルで完結します。

Firestoreでは複雑な集計——例えば「月別の売上推移」「ユーザーごとの利用回数ランキング」——を データベースだけで実行することが困難です。アプリケーション側でデータを取得してから 集計処理を書く必要があり、コード量が増え、パフォーマンスも低下します。

ShiftB受講生のプロジェクトでは、Firestoreを採用したプロジェクトの45%が「集計クエリの複雑さ」を課題として報告しました。一方、Supabase採用プロジェクトで 同様の課題を報告したのはわずか8%です。

データの整合性 — ACIDトランザクション

PostgreSQLはACIDトランザクションを完全サポートしています。 「決済処理と在庫の更新を同時に行い、どちらか失敗したらロールバック」 という処理がデータベースレベルで保証されます。

Firestoreもトランザクションをサポートしていますが、 ドキュメント数の制限(1トランザクションあたり最大500ドキュメント)や 楽観的ロックの仕組みなど、RDBMSと比べると制約があります。 個人開発でStripe決済を実装する場合、 Supabaseの方が安全に実装できるケースが多いです。

スキーマ管理 — マイグレーションの重要性

Supabaseでは、PostgreSQLのマイグレーション機能を使ってスキーマの変更履歴をGitで管理できます。supabase db diffコマンドで差分を自動生成し、チームメンバーや本番環境に同じスキーマを適用できます。

Firestoreはスキーマレスのため、マイグレーションの概念がありません。 一見メリットに見えますが、プロダクトが成長すると「どのフィールドが必須なのか」「型は何か」がコードを読まないとわからないという問題が発生します。ShiftB受講生の中にも、Firestoreプロジェクトが 大きくなるにつれてデータ構造の把握に苦労するケースがありました。

比較項目Supabase(PostgreSQL)Firebase(Firestore)
データモデルリレーショナル(テーブル・行・列)ドキュメント指向(コレクション・ドキュメント)
クエリ言語標準SQL独自API
JOINネイティブサポート非サポート(アプリ側で結合)
トランザクション完全ACID対応制限付き(500ドキュメント上限)
スキーマ管理マイグレーションファイルでGit管理スキーマレス(管理不要だが把握が困難に)
全文検索PostgreSQL内蔵(tsvector)別サービス(Algolia等)が必要
ベクトル検索(AI)pgvector統合済み別サービスが必要

AI時代のアプリ開発コース

ShiftBのAIシフトコースは、Claude Codeで本格的なWebアプリケーションを作りながらAI駆動開発を身につけるコースです。ただ作って終わりではなく、コードを読め、セキュリティに責任を持って提案でき、要件定義などの上流工程まで担えるところまで現役エンジニアがサポートします。

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機能比較 — 認証・ストレージ・リアルタイム・Edge Functions

認証(Authentication)

認証機能はどちらも高品質です。メール/パスワード認証、Googleログイン、 GitHubログインなどのソーシャルログインはどちらもサポートしています。

Supabase Authは、PostgreSQLのRow Level Security(RLS)と統合されているのが最大の強みです。 「ログインしたユーザーは自分のデータだけ読み書きできる」というルールをSQLの1行で定義でき、セキュリティの実装漏れを防げます。 また、2026年現在ではSAML/OIDCなどのエンタープライズ認証も Proプラン以上で利用可能です。

Firebase Authenticationは、セットアップの簡単さが強みです。特にモバイルアプリでは、 電話番号認証やSMS OTPがネイティブに組み込まれており、数行のコードで実装できます。 ただし、エンタープライズ向けのSAML/OIDCはIdentity Platformへの移行が必要で、別途課金が発生します。

ファイルストレージ

Supabase Storageは、S3互換のオブジェクトストレージです。画像のリサイズ・変換をURLパラメータで実行できるImage Transformation機能が便利で、サムネイル生成の ためにサーバーレス関数を書く必要がありません。 Proプランで100GBのストレージが含まれます。

Firebase Cloud Storageは、Google Cloud Storageを基盤としており、大規模なファイル管理に実績があります。 モバイルアプリでのアップロード再開(レジューム機能)がネイティブにサポートされているのは、Firebaseならではの強みです。

リアルタイム機能

リアルタイム通信は、チャット・通知・ダッシュボードの自動更新など、 多くのWebアプリで必要になる機能です。

Supabase Realtimeは、PostgreSQLの変更検知(CDC: Change Data Capture)をWebSocketで配信します。 テーブルのINSERT・UPDATE・DELETEをリアルタイムで購読でき、 RLSルールがそのまま適用されるため、セキュリティを保ったまま リアルタイム機能を実装できます。

Firebase Realtime Database / Firestoreは、リアルタイム機能がコアコンセプトです。特にオフラインファーストの設計は圧倒的で、 ネットワークが切断されてもローカルキャッシュでアプリが動作し続け、 再接続時に自動同期されます。モバイルアプリでは このオフライン対応が非常に重要です。

サーバーレス関数(Edge Functions / Cloud Functions)

Supabase Edge Functionsは、Deno Deployベースのサーバーレス関数です。TypeScriptで記述し、 世界中のエッジロケーションで実行されます。レスポンスの遅延が少なく、 Webhookの処理やバックグラウンドジョブに最適です。 PostgreSQLに直接アクセスできるため、データベースとの連携がシンプルです。

Firebase Cloud Functionsは、Node.js(またはPython)ベースのサーバーレス関数です。 Google Cloudの各種サービス(BigQuery、Cloud Messaging、Pub/Subなど)とネイティブに統合されており、大規模なバックエンド処理にも対応できます。 ただし、コールドスタートの遅延が3〜10秒と長い場合があり、UXに影響することがあります。

AI/ML機能

2026年において、AI機能の統合は重要な差別化ポイントです。

Supabasepgvectorを統合しており、PostgreSQL内でベクトル検索が可能です。 2025年10月にHNSWインデックスが強化され、2026年Q1にはAIワークロード向けのエージェンティックAIコンピュートスケーリングがリリースされました。AIチャットボットや検索機能を、別途ベクトルDBを契約せずにSupabase内で完結できます。

Firebaseには標準のベクトル検索機能はなく、 AI機能を実装する場合はVertex AIやPineconeなどの外部サービスとの連携が必要です。

機能SupabaseFirebase
認証RLS統合 / SAML対応簡単セットアップ / SMS OTP
ストレージS3互換 / 画像変換内蔵GCS基盤 / レジューム対応
リアルタイムCDC + WebSocket(RLS適用)オフラインファースト設計
サーバーレス関数Deno Deploy(エッジ実行)Node.js(Google Cloud統合)
AI/ベクトル検索pgvector内蔵外部サービス連携が必要
ホスティングなし(Vercel等と組み合わせ)Firebase Hosting内蔵
プッシュ通知なし(別サービスが必要)Cloud Messaging内蔵
SupabaseとFirebaseの主要機能比較図

料金プラン徹底比較 — 無料枠からスケール時のコストまで

無料枠の比較 — 個人開発の第一歩に

個人開発を始める際、まずは無料枠で十分かどうかが重要です。 両者の無料枠を詳しく比較します。

項目Supabase FreeFirebase Spark
月額料金$0$0
データベース容量500MB1GiB(Firestore)
認証ユーザー数50,000 MAU無制限(基本機能)
ストレージ1GB5GB
帯域幅5GB1GB/日(ホスティング)
サーバーレス関数500,000呼び出し/月利用不可(Blazeプラン必要)
プロジェクト数2つまで無制限
一時停止1週間APIリクエストなしで自動停止停止なし

Supabase Freeの最大の注意点は、1週間APIリクエストがないプロジェクトが自動的に一時停止されることです。開発中は問題ありませんが、リリース後にユーザーが 少ない時期は注意が必要です。一方、サーバーレス関数が無料枠で使えるのは大きなメリットです。

Firebase Sparkはプロジェクト数に制限がなく、一時停止もありません。 ただし、Cloud Functionsを使うには有料のBlazeプランへの移行が必須です。 また、2026年2月以降、SparkプランでのCloud Storageのデフォルトバケットに制限が追加されました。

有料プランの比較 — Proプラン vs Blazeプラン

プロダクトが成長してきたら有料プランへの移行が必要です。 ここで料金体系の決定的な違いが現れます。

項目Supabase Pro($25/月)Firebase Blaze(従量課金)
料金体系定額+超過分の従量課金完全従量課金
データベース8GB1GiB無料枠+$0.108/GiB
認証100,000 MAU無料枠あり(電話認証は$0.01/回)
ストレージ100GB5GB無料+$0.026/GB
帯域幅250GB利用量に応じた課金
予算管理上限設定可能アラート設定可能(上限なし)

実際の月額コストシミュレーション

個人開発の典型的なケースで、月額コストをシミュレーションします。

ケース1: 小規模アプリ(MAU 1,000)

  • Supabase: $0(無料枠内)
  • Firebase: $0〜$5(Firestore読み取りが多いと課金発生)

ケース2: 成長中のSaaS(MAU 10,000)

  • Supabase Pro: 約$25〜$40/月
  • Firebase Blaze: 約$50〜$150/月

ケース3: スケール後(MAU 50,000)

  • Supabase Pro: 約$100〜$200/月
  • Firebase Blaze: 約$400〜$800/月

スケール時のコスト差は2〜4倍になります。Firebaseの従量課金は、特にFirestoreの読み取り回数が増えると急激にコストが上昇します。1ページ表示あたり 10〜20回のドキュメント読み取りが発生するケースでは、 MAU 50,000で月間数千万回の読み取りになることもあります。

Supabaseは定額制が基本なので、月末に請求額を見て驚くということがほとんどありません。ShiftB受講生の中にも、Firebaseの 予想外の課金に驚いてSupabaseに移行したケースが3件ありました。

AI時代のアプリ開発コース

ShiftBのAIシフトコースは、Claude Codeで本格的なWebアプリケーションを作りながらAI駆動開発を身につけるコースです。ただ作って終わりではなく、コードを読め、セキュリティに責任を持って提案でき、要件定義などの上流工程まで担えるところまで現役エンジニアがサポートします。

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開発体験(DX)比較 — セットアップから運用まで

初期セットアップの速さ

Firebaseの初期セットアップは非常に高速です。Googleアカウントでログインし、 プロジェクトを作成すれば5分以内にデータベース・認証・ホスティングが使えます。 Firebase CLIのfirebase initコマンドで、ローカル開発環境のセットアップも簡単です。

Supabaseも十分に高速で、GitHubアカウントでサインアップ後、プロジェクト作成は約3分で完了します。ただし、PostgreSQLのテーブル設計やRLSポリシーの設定が必要なため、最初のCRUD操作が動くまでは約20〜30分かかります(Firebaseは約10〜15分)。

ドキュメント・学習リソースの充実度

Firebaseは10年以上の歴史があり、公式ドキュメント・日本語記事・YouTube動画・ Udemyコースなど、学習リソースが圧倒的に充実しています。 Stack Overflowでの質問数もSupabaseの約10倍です。初心者がつまずいた時に解決策を見つけやすいのは大きなメリットです。

Supabaseは公式ドキュメントの質が非常に高く、特にインタラクティブなAPIリファレンスは秀逸です。ただし、日本語の学習リソースはまだ発展途上です。 ShiftBが日本語でのSupabaseコンテンツを積極的に発信しているのは、 この情報ギャップを埋めるためでもあります。

型安全性とTypeScriptサポート

Supabasesupabase gen typesコマンドで、データベーススキーマからTypeScriptの型定義を自動生成できます。テーブルのカラム名・型がTypeScriptの型として反映されるため、 タイポやデータ型の不一致をコンパイル時に検出できます。

FirebaseもFirestore用の型定義は可能ですが、スキーマレスのため開発者が手動で型を定義する必要があります。データベースの構造変更時に型定義の更新を忘れると、 型の不整合が発生しやすくなります。

ローカル開発環境

Supabasesupabase startコマンドで、PostgreSQL・認証・ストレージ・Edge Functionsのすべてをローカルで実行できます。Dockerベースで動作し、オフラインでも完全に開発可能です。本番環境との差異が少なく、 「ローカルでは動いたのに本番で動かない」問題を最小化できます。

FirebaseもFirebase Emulator Suiteを提供しており、ほぼ同等のローカル開発体験が得られます。 ただし、一部の機能(Cloud Messagingなど)はエミュレートされないため、完全なテストは 本番環境で行う必要があります。

Next.jsとの相性

ShiftBではNext.jsを標準の技術スタックとして採用しています。 Next.jsとの相性は、個人開発者にとって重要な判断基準です。

Supabaseは公式にNext.jsをファーストクラスサポートしており、@supabase/ssrパッケージでServer Components / Server Actions / Middlewareとシームレスに統合できます。App Routerとの相性が抜群で、サーバーサイドでの認証チェックやデータフェッチが自然に書けます。

FirebaseもNext.jsで利用可能ですが、 FirestoreのリアルタイムリスナーはクライアントサイドのJSに依存するため、 Server Componentsでの利用には工夫が必要です。Firebase Admin SDKをサーバーサイドで使う方法もありますが、 コードが2系統になりやすい点はデメリットです。

個人開発で選ぶならどっち?ユースケース別おすすめ

Supabaseを選ぶべきケース

以下のような個人開発プロジェクトには、Supabaseがおすすめです。

  • SaaS・Webアプリ全般: ユーザー管理、課金、データのCRUDが中心のサービス
  • Next.js / React プロジェクト: App RouterやServer Componentsを活用したい場合
  • データ分析が必要なサービス: ダッシュボード、レポート機能、集計処理が多い場合
  • AI機能を組み込みたいサービス: RAG(検索拡張生成)やセマンティック検索を実装する場合
  • コスト管理を重視する場合: 定額制で予算を管理したい場合
  • SQLの知識がある場合: PostgreSQLのパワーを最大限活かしたい場合

Firebaseを選ぶべきケース

以下のケースでは、Firebaseの方が適しています。

  • モバイルアプリ開発: iOS/Android向けのネイティブアプリ(SDKが成熟)
  • オフラインファーストが必要な場合: ネットワークが不安定な環境で使うアプリ
  • プッシュ通知・アプリ内メッセージが中心の場合: Cloud Messagingが標準搭載
  • Google Cloudの他サービスと統合したい場合: BigQuery、Cloud Vision、Vertex AIなど
  • 超高速プロトタイピング: スキーマ設計なしで素早くMVPを作りたい場合
  • ゲーム開発: Unityとの連携が実績豊富

ShiftBの推奨 — 2026年の個人開発ならSupabase

結論として、2026年の個人開発にはSupabaseを推奨します。その理由は3つです。

1. Webファーストの時代: 個人開発のプロダクトの約85%がWebアプリです(ShiftB受講生データ)。 WebアプリにはPostgreSQLのリレーショナルモデルが自然にフィットします。

2. AIとの親和性: 2026年はAI機能の統合が当たり前になりつつあります。 pgvectorが内蔵されたSupabaseなら、追加コストなしでベクトル検索を実装できます。

3. コストの透明性: 個人開発では限られた予算での運用が基本です。 月額の見通しが立ちやすいSupabaseの料金体系は、個人開発者に安心感を与えます。

ただし、モバイルアプリを作る場合はFirebaseが依然として最有力の選択肢です。 React Native / FlutterプロジェクトではFirebaseのSDKが成熟しており、 オフライン対応やプッシュ通知の実装が格段に楽です。

SupabaseとFirebaseの選び方フローチャート

SupabaseからFirebase(またはその逆)への移行ガイド

FirebaseからSupabaseへの移行手順

FirebaseからSupabaseへの移行は、以下の手順で進めます。 ShiftBでは受講生の5件のプロジェクトで実際に移行を支援しました。平均所要時間は約20〜40時間です。

ステップ1: データベースの移行(所要時間: 8〜15時間)

Firestoreのドキュメント構造をPostgreSQLのテーブル構造に 再設計します。ここが最も時間がかかるステップです。

  1. Firestoreのコレクション構造を洗い出し、ER図を作成する
  2. PostgreSQLのテーブル・リレーション・制約を設計する
  3. 移行スクリプトを作成し、FirestoreのデータをSupabaseにインポートする
  4. RLS(Row Level Security)ポリシーを設定する

ステップ2: 認証の移行(所要時間: 3〜5時間)

Firebase Authenticationのユーザーデータをエクスポートし、 Supabase Authにインポートします。SupabaseはFirebase Auth互換のインポート機能を提供しているため、パスワードハッシュをそのまま移行できます。

ステップ3: ストレージの移行(所要時間: 2〜3時間)

Cloud Storageのファイルをダウンロードし、Supabase Storageにアップロードします。 ファイルのURLが変わるため、データベース内の参照先も更新が必要です。

ステップ4: アプリケーションコードの書き換え(所要時間: 8〜15時間)

Firebase SDKの呼び出しをSupabaseクライアントに置き換えます。 特にFirestoreのリアルタイムリスナーは、Supabaseのsubscribe()メソッドに置き換える必要があります。

SupabaseからFirebaseへの移行手順

逆のケース——SupabaseからFirebaseへの移行——は、 モバイルアプリへの展開を決めた場合などに発生します。

PostgreSQLのリレーショナルデータをFirestoreのドキュメント構造に 変換する必要があり、特にJOINを多用しているクエリの書き換えが課題になります。データの非正規化(デノーマライゼーション)が 必要になるケースが多く、SupabaseからFirebaseへの移行はその逆より難易度が高い傾向にあります。

移行時の注意点

  • ダウンタイムの計画: メンテナンスウィンドウを設定し、ユーザーに事前告知する
  • 段階的な移行: 一度にすべてを移行せず、データベース→認証→ストレージの順で進める
  • ロールバック計画: 移行に失敗した場合に元に戻せる手順を事前に用意する
  • テスト環境での検証: 必ずステージング環境で全機能をテストしてから本番に適用する

よくある質問(FAQ)

Q1. プログラミング初心者にはどちらが向いていますか?

学習目的によって異なります。SQLを基礎から学びたいならSupabase、まずは動くものを素早く作りたいならFirebaseがおすすめです。 ただし、ShiftBではSupabaseを推奨しています。理由は、 SQLの知識はエンジニアとしてのキャリア全体で役立つ基礎スキルだからです。 PostgreSQLの経験は、将来どのバックエンド技術を使う場合にも転用可能です。

Q2. SupabaseとFirebaseを両方使うことはできますか?

技術的には可能ですが、おすすめしません。例えば「データベースはSupabase、プッシュ通知はFirebase Cloud Messaging」という構成は実現可能です。 ただし、認証やユーザー管理が2系統になり、保守コストが増大します。 個人開発では1つのBaaSに統一するのがベストプラクティスです。

Q3. Supabaseはサービスが終了する可能性はありますか?

Supabaseは完全オープンソースです。仮にSupabase社がサービスを停止しても、 PostgreSQLのデータとコードは手元に残ります。 セルフホスト(自分のサーバーで運用)に切り替えることも可能で、ベンダーロックインのリスクが極めて低いのが特徴です。2024年のシリーズD($200M調達)を経て、 財務的にも安定しています。

Q4. Firebaseの無料枠で個人開発を続けることは可能ですか?

小規模なアプリであれば可能です。ただし、Cloud Functionsを使うにはBlazeプランへの移行が必要です。 また、2026年2月以降のストレージ制限変更により、 Sparkプランでの開発体験はやや制限されています。 月間のFirestore読み取りが50,000件を超えるようになったら、 Blazeプランへの移行を検討してください。

Q5. Next.js以外のフレームワークではどちらを選ぶべきですか?

React Native / Flutterの場合は、Firebase一択です。SDKの完成度・ドキュメント・コミュニティの規模が段違いです。Vue.js / Nuxtの場合は、どちらも問題なく使えますが、Supabaseの方がREST APIベースのため、 フレームワークに依存しないシンプルな統合が可能です。Ruby on Rails / Laravelの場合は、Supabase(PostgreSQL)との親和性が高いです。

Q6. Supabaseのセルフホストは現実的ですか?

技術的には可能ですが、個人開発では非推奨です。Docker Composeで10以上のコンテナを管理する必要があり、 アップデート・バックアップ・モニタリングの運用負荷が大きくなります。 月額$25のProプランの方が、運用コスト込みで圧倒的に安いです。セルフホストが検討に値するのは、 特殊なコンプライアンス要件がある場合や、 自社インフラを持つ企業の場合に限られます。

Q7. FirestoreとRealtime Databaseの違いは?

Firebaseには2種類のデータベースがあります。Firestoreは新しい方で、リッチなクエリ機能とスケーラビリティを備えています。Realtime Databaseは旧世代で、JSONツリー構造でデータを管理する極めてシンプルなデータベースです。 2026年現在、新規プロジェクトではFirestoreを選択するのが標準です。Realtime Databaseは、超シンプルなリアルタイムチャットなど、 特定のユースケースでのみ選択肢に入ります。

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AUTHOR

立川修平(ぶべ)

ShiftB 校長 / bubekichi inc. 代表

ShiftBを運営する株式会社bubekichiの代表。経理系SaaSの企業でエンジニアを経験後、独立・起業。複数スタートアップでリードエンジニアを務めながら、SNS発信がきっかけで2024年にShiftBを立ち上げる。現在は自社サービスも複数展開中。

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