RESTを支える“ハイパーメディア”とは?リンクで動くWebの本質に迫る
投稿日: 2025年06月15日
これまでRESTの制約について1つずつ紹介してきました!
RESTには2つの側面を持っています。
本記事では、その中の1つのRESTとパイパーメディアの関係についてです。
ハイパーメディアは、RESTにどうのような影響を与えるのかを見ていきましょう!
以下、関連記事です。
私たちは普段WEBを使うときは、自然とリンクをたどりながら、様々なリソースへとアクセスしています。
例えば、ソーシャルブックマークサービス(ブックマーク閲覧)では、
他のユーザーのブックマークを閲覧し、気になったブックマークを自分のリストにコピーするという一連の流れがあります。
これらの操作はすべて「リンクをたどる」という動作によって構成されています。
このようにリンクをたどり、状態が変化するという性質を、RESTでは「アプリケーション状態エンジンのハイパーメディア」と呼びます。
アプリケーション状態とは、ユーザーがあるWEBアプリケーション内で体験してる”今の状態”のことです。
例
「ブックマーク一覧を表示している」
「新しいブックマークを登録しようとしている」
などの状態を指します。
これらは、ハイパーメディアのリンクをたどることで遷移します。
この仕組みこそが、「ハイパーメディアはアプリケーション状態のエンジンである」とされる理由です。
ハイパーメディアを用いることで、次のような利点があります。
状態の遷移がリンクにより実現できるため、クライアントが逐一状態を管理しなくていよい
サーバーが必要なリンクを提供することで、クライアントの柔軟性が向上する
URIを通して他アプリケーションとの連携や再利用が容易になる
例えば、ニュースサイトや開発ドキュメントなどのリソースを、ソーシャルブックマークに保存する場合を考えてみましょう。
これらのリソースのURI(リンク)さえ分かれば、別のアプリケーションからもそのリソースを再利用できます。
これがRESTが目指す「接続性」という考え方につながります。
RESTでは、ハイパーメディアは単なるリンクではなく、「アプリケーション状態を進めるエンジン」として機能します。
リソース間をリンクで接続し、状態を自然に遷移できる仕組みは、RESTの本質的な考え方のひとつ。
URIとハイパーメディアを活用することで、Web全体がつながりやすくなり、さまざまな情報や機能を他のサービスでも簡単に利用できるようになります。
次回の記事では、もう一つの側面である「RESTと分散システムの関係」についても見ていきましょう!!