RESTの設計「統一インターフェース」とは?少数の操作でシステムをシンプルに保つ方法
投稿日: 2025年06月13日
REST では、複数のアーキテクチャスタイル(設計上の制約)を組み合わせることで、シンプルかつ拡張性の高いシステムを構築します。
その中の1つである「統一インターフェース(Uniform Interface)」は、
リソースとのやり取りを一貫した操作方法で行うことを目的とした重要な設計方針です。
本記事では、統一インターフェースが REST 全体の構成においてどのような役割を担っているのか、
また、なぜそれがシステム設計上のメリットになるのかを見ていきましょう!
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統一インターフェース(Uniform Interface)とは、URIで特定されたリソースに対して、「統一された少数の操作(メソッド)」で一貫してアクセスするという設計スタイルです。
たとえば HTTP では、GET
や POST
といった限られたメソッドを使って、どんなリソースに対しても操作を行います。
操作の数があえて制限されていることで、全体のアーキテクチャがシンプルになり、クライアントとサーバの独立性が高まります。
REST では HTTP をベースにすることが多く、以下のような標準メソッドが用いられます。
GET
:リソースの取得
POST
:リソースの新規作成
PUT
:リソースの全体更新
PATCH
:リソースの一部更新
DELETE
:リソースの削除
このように、限られた操作で全てのリソースを扱うという仕組みが、統一インターフェースのポイントです。
現在の HTTP 仕様では、以下の9つのメソッドが標準として定義されています。
GET
, POST
, PUT
, DELETE
, PATCH
HEAD
, OPTIONS
, TRACE
, CONNECT
ただし、RESTでは主に GET
, POST
, PUT
, PATCH
, DELETE
の5つを中心に使い、
このような少数の操作で統一的にリソースを扱うことが、RESTの設計思想の重要な特徴となっています。
設計がシンプルになる
限られたメソッドしか使わないため、アーキテクチャの理解と実装がしやすくなります。
クライアントとサーバの独立性が高まる
インターフェースが統一されているため、サーバ側の実装が変わってもクライアント側に大きな影響を与えにくい。
再利用性・拡張性が高い
多種多様なクライアント(スマホ、ブラウザ、APIクライアントなど)との接続にも柔軟に対応できる。
統一インターフェース/クライアント / キャッシュ / ステートレスサーバ
統一インターフェースとは、「あえて少数の操作だけでリソースを扱う」という設計方針です。
この制約により、アーキテクチャのシンプルさや独立性、拡張性が得られます。
次回は、RESTの制約の1つである「階層システム」について見ていきます。